世の中には肉体の苦痛を全く感じない人がいます。

“無痛症”と呼ばれているものです。
日本にもアメリカにもいますが、
世界にどれくらいいるのかは分かりません。

以前テレビで見たことがありますが、
無痛症の10才くらいの少年が、
痛みが無いのをいいことに
屋根から自転車で飛び落ちて
肋骨を何本も折り、
肺につき刺さる大怪我をしました。
少年の両親はそれを見て
慌てて病院に連れて行き、
この子の将来は一体どうなるのだろうと
大変心配して悲しんだそうです。
その悲しむ親の顔を見た少年は
強く反省したみたいです。
(心の痛みは分かるのですね)

「痛みが無いって本当にいいことなのか?」

僕はその時すごく考えさせられました。

「“痛い”ってつらいものなのだ」
という認識が無いと
自分や他人を怪我させてしまうのではないかと。
生きるために欠かせないものなのだと。

「痛みが無ければ人間は“獣”になる」
と以前に書きました。
やはりこれは真理なのでしょうね。
死と痛みは人類に共通したもの。
だとすれば人類を結びつけるのは
人の痛みしかないのではないでしょうか?
(“死”はあまりピンとこない。
経験できた時はこの世にいないから)

痛み、苦しみ、苦痛、苦悩、苦悶
本音を言えばあまり味わいたくないですよね。
でも必ずいつかは…

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