昭和を抜け出した平成生まれの若者が、令和をスマホに映す。

平成生まれの価値観は
お金の多寡に縛られていないこと。

「お金多い=幸せ」という
昭和の物質的価値観とは違って、
「自分の人生に満足=幸せ」という
精神的価値を重んじる傾向にある。

その一例がこちらの女性。

後記:
YouTube動画はただいま削除されてます。
アカウントを乗っ取られたそうです。

この平成生まれのYouTuberが
何と経済産業省を退職してしまった。
超絶に安定職業である国家公務員を
たった2年2か月で。

理由は動画の紹介欄にもある。
2019.6.28
とても悩んだ末、
経済産業省を退職することを決意しました。
中にはアホだとか思う方もいるかと思いますが、
私は人生悔いの無いよう楽しく過ごしていきたいし、
やりたいことにどんどん挑戦していきたいと思っているので、
暖かく見守っていただけると幸いです。

彼女の年齢を大卒として逆算すると
(2019年6月時点で)
24歳か25歳と推定できる。
1994年か1995年生まれ。
(平成6年か7年)

デフレ不況時に子供時代を過ごし、
2008年に起きたリーマンショック時は
多感な中高生時代だった。

デフレというのは
モノを安くしても売れない現象で、
お金というものの方に価値が置かれる。

私が考えるデフレの原因は3つある。

1、生産量・供給量が多すぎて
需要よりもモノであふれかえっている。
(要するに大量生産で作りすぎ)

2、そもそも欲しいモノがないから買わない。
だからいくら安くしてもらっても要らない。
(イノベーションによる需要喚起が起きていない)

3、欲しいものがあるが
非正規労働で所得が低いので買えない。
(消費不況はまだまだ続く)

上記のYouTuberの名前はりおなさん。
彼女の両親の職業が何なのか
私には分かりませんが、
現在彼女は札幌市在住とあるので
地元企業のサラリーマンか公務員、
もしかすると自営業者かもしれない。
情報が少ないので分からない。

動画に映る部屋を観察すると
何だか一人暮らしかと思われる。

「何で辞めたんじゃ? せっかく大学までやったのに」
「親に内緒で、この親不孝もんが!!」

親と同居はマズいので
1人部屋を借りて隠れるように住んでいる。
(プロフィールに“ひっそりと住んでいる”とある)

なぜ彼女は東京都に住まないのか?

家賃が高いし、満員電車がキツイ。
北海道育ちで空気が合わない。
何と言われても育ててくれた両親に憎しみはない。
できるだけそばにいたい。
万が一の時、即駆けつけることができるから。
そんな理由だろうと思う。

もしあなたが都会で暮らす元気旺盛な人なら
場所を選ばないネットを使ったビジネスに
挑戦してみるといいでしょう。
(ネットビジネスと言う)
初期投資が安いので
たとえ失敗しても挽回しやすいし、
実力が成果に反映しやすいので
年功序列の世界で苦々しい思いをしているなら
1度はぜひ挑戦してください。

私は彼女に対して1つ疑問を抱く。

やりたいことにどんどん挑戦して…

高い競争倍率になるが
もっとも安定的職業である
国家公務員を目指してやっとなれた人が、
(しかもより安定を求めようとする女性が)
どんどん挑戦したいだと?

挑戦とは不確定要素の多い世界に
自らを投げ込む行為。
安定の反対語である不安定ではなく、
底辺に堕ちる可能性の扉と
隣り合わせの不安が絶えず付きまとう。

「何があったの? 2年2か月の間に」

仕事というのは大体ルーティンなもの。
彼女はそれが分かっていなかったとは思えない。

男女ともデスクワークの方が、
立ち仕事や外回りの営業よりも選ばれやすい。
肉体的・精神的負担が軽いから。

女性が職を選ぶ基準の1つは
きれいなオフィスワークであるかどうか。

経済産業省での事務官の仕事は
女性には輝いてみえる職業で
憧れの目で見られやすいと思う。

それをなぜ辞めた?
まさか隣の芝生は青いと思ったのか?
YouTubeとFXで稼いでいけるとでも
安易に考えてしまったのか?

「若さからくる無知=怖いもの知らず=無謀」

無謀とは若者だけに与えられた特権だ。
世ズレし狡猾に立ち回ることに慣れた中高年は
リスクにまみれた冒険の先に
大きなリターンがあることを
なぜか忘れている。
どれだけ慎重に綿密に計画を練って練って
万全に臨んだかと思われても、
運命の一捻りですべてお釈迦になる。
それがこの世だ。
安全祈願に行った帰りに事故に遭い、
そのまま天国に逝った人がいる。

『安定など初めから無い』

無謀を選び取った若者は
人生を生き急いだのかもしれない。

彼女の両親は画一的が良しとされた
昭和生まれの人間だ。
「公務員なら安泰、大企業なら安心」
そんな世代だ。

それが平成デフレ不況と
リーマンショックの余波で、
大企業でも倒産したり、リストラが流行った。
そんな時でも公務員にリストラはない。

「安定的だからおまえは公務員になれ」

そんなことを言われて(命令されて)
大学に進学したのかもしれない。

強烈にやりたいことがなかった彼女は
何となく親の言いなりに公務員を目指した。
晴れて試験に合格して
将来安泰な職業に就けて
これで私の人生はバラ色だ、勝ち組だ。
そんな彼女に待っていたのは
つまらないルーティンワークと
やる気のない上司や職場仲間。

確かに仕事もお金も安定的。
でもこんな所でオバサンになっていくと考えたら
途端に怖くなった。

公務員試験に合格するために
オンナの貴重な時間をつぎ込んで(犠牲にして)
その対価がこれだったのか。

人生ってお金があればそれで幸せなの?
仕事が安定していれば私の心は安心なの?

彼女は豊かな時代の平成育ち。
衣食住には困まっていない。
まして飢えなど経験していない。

不況だ、ショックだ、と言われても
飢えて死んだ人なんか周りにいないよ。

人生の時間は有限。
それはお金では買えない。
その時間を灰色人生として過ごすの?
私は楽しくおもしろい生き方がしたい。
それがこの仕事では絶対無理・不可能。
古い官僚組織に向かって小娘の私が
いくら頑張っても変えられない。
それなら辞めるしかないじゃないの。

YouTubeやFXの収入だけでやっていけるかな?
もしダメになったらまた就職すればいいかな。
人手不足の日本だから職なら見つかる。
「食えなくなる」というのは心配ない。

私がいたい場所はここではないどこか。
確かなのはここではないところ。
もう悩んでも仕方ない。
私の決心はどうにも揺るがない。
辞めちゃえ。

「試される大地 北海道」

という観光キャッチコピーは
1998年8月に採用されたものです。

私は2000年に起きた雪印食中毒事件の時に
初めてそのコピーを知った。

まさか北海道を代表する
大企業の雪印が倒産してしまうなんて
道民はどんな気持ちだったろう?
彼女の両親はどう考えただろう?

日本で最も過疎化が進んでいて
有力な企業の少ない北海道。

「せめて自分の子供には
一生安泰で確実な
公務員の道を選ばせたい」

そんな親が増えてしまうのは無理もなかった。
なぜなら突然失業してしまうという不安は
突然収入がゼロになるという恐怖だから。

北海道という土地は
もともとアイヌ人のものだった。
それが和人の侵攻により
彼らの安住の土地を奪い、
住居から押しのけて今がある。

和人(の征服欲)によって
アイヌ人家族にとっての日々の安泰を
不安と孤立に陥れた罪を
北海道民は忘れてはいけない。

2000年の雪印の事件も
2007年の「白い恋人」の改ざんも
防げたはずの人為的ミスだった。
いつの時も反省がないね、人間は。

だとしたら子供の選択した道が
本人にとって痛恨のミスだったとしても
その反省は本人がするべきであり、
親の助言を忘れた本人の責任でもある。

「試されるのは 選択した本人」

今後平成生まれがどんどん社会に出てくる。
物欲を忘れた世代が
日本の経済社会をヌエのように彷徨い歩く。

「これといって特に欲しいモノはありません」

平成のフリーターは正社員の地位を欲しがった。
令和のフローターは視聴者の人数を欲しがっている。

人類が必死になって
安定と安心を求めて争ってきた歴史。

・奪い・犯し・殺戮す

最後に求め行きついた先に
人が本当に欲しかったものは、
他者からの承認(いいねボタン)だった。
いつも見てるよ(視聴者登録)だった。

令和時代を生きるには
少々無謀になって外界へと飛び出し
冒険に乗り出すのがいいみたいだ。

PCからスマホに持ち替えて。