「人生ほど重いパンチはない」とロッキーは息子に諭す。

親の七光りで絶えずチャンピオンの父と比較されて、
あげつらいに悩む息子に父ロッキーは言う。

「世の中はいつもバラ色ではない」
「そこは辛くて厳しい所だ」
「油断してたら二度と這いあがれなくなる」
「どん底から抜け出せなくなる」
「どんなにきついパンチを食らおうと、
どんなにこっぴどくブチのめされようとも、
ひたすら苦痛に耐え、前に進み続けろ」
「そうすればその先に勝利がある」
「自分の価値を信じるなら、パンチを恐れず前へ進め」
「人を指差し、自分の弱さをそいつのせいにするな」
「そんなことはひきょう者のすることだ」
「お前はひきょう者ではないだろ?」
「自分を信じなきゃ、自分の人生ではなくなる」
「この先どんなことがあっても俺はお前の親父だ」
「これからも変わらずにお前を愛し続ける」

自分の思い通りにならない世界。
それを仏教ではサハー(娑婆)と言う。
懸命に生きていても、
なかなかうまくいかないことばかりでウンザリする。
そんな娑婆の世界でひたすら前へ進み、勝利をつかみ取る。
生やさしいことじゃないぜ!?
そんなことは分かっている。
誰でも己の抱いた夢がある、いやあったはずだ。
胸の中にしまいこんで結局は果たせずにいる、
挑戦もせずにいる。

プロのライセンスを再発行するために赴いた
委員会の重鎮にロッキーは言う。
「自ら挑戦する者の権利を止める権利は誰にもない」
さらに詰め寄り
「年を取るほど失うものも多い」
「残った俺の挑戦心まで奪わないでくれ!!」と。

過去を振り返るばかりだったロッキーの前に若い挑戦者が現れ、
眠りかけた情熱を再び燃え上がらせる。
夢を失いかけた息子に“男”の生き様を証明するために、
現実というパンチで打ちのめされてしまった周囲の仲間を励ますために、
愛妻との思い出を光り輝かせるために、
闘うボクサー、ロッキーが今、リングに上がる。

(続きは見てのお楽しみにね)

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