病気の苦しみの果てに思わず叫んでしまう。
そして考え出してしまう。
「痛い痛い痛い!!」
「誰でもいい!! 早くこの痛みを取り去って!!」
「どうして私がこんな目に…」
「何か私が悪いことでもしたの!?」
「あぁ健康なあの頃はどんなに幸せだったか…」
「今頃みんな健康な生活を満喫しているのだろうな」
「どうしたらあの生活に戻れるのだろう?」
「それにしても病気がこんなに苦しいとは知らなかった!!」
「今まで生きてきた人類はこんな苦しみと闘っていたんだ!!」
「人類は哀しい。生きることも何て哀しいんだ!!」
「いっそ、自殺したら楽になるかも･･･」
「いや待て!! この病気がなかったら、
健康という幸せに絶対に気付けなかった!」
「健康のありがたみなんて思わなかった!! 感謝しなかった!!」
「分かったぞ、この苦しみは感謝の心を思い出せという信号だ!!」
「神様からのメッセージだ!!」
「感謝だ、すべてに対する感謝なんだ!!」
「この苦しみの原因は、感謝なき人間の十字架なんだ!!」
「よし、それなら少しでも十字架を背負ってみようか」
「人類に代わって磔刑になったイエス・キリストのように」
こうして宗教（神学）に目覚める人間が一人増える。
病苦の果てのにたどり着け!!
神の光に!!
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