挑戦心を奪うなら、学歴はいらない。

トレーダーの内田博史さんのブログ
2017年3月30日付の日記にこうあった。

今日、弟の面白い話を聞いた。
バイト先に東京大学の法学部を出たヤツがいるらしいが、
ソイツが一言で言うと仕事の効率が悪いというか、
こうやったほうが仕事が早いんじゃない?
と言うことをやらかすらしい。
何度か、仕事の指示の事で話をしたらしい。
ウチの弟は、モノゴトをハッキリ言う性格なので
人によっては言い方がキツイと感じられる場面もある。
んでまあ、そのことに腹が立っていたのか、
弟に手紙を寄越してきたようだ。
その手紙の内容は聞かなかったが、
手紙の裏が面白かった。

東京大学法学部の卒業証明書のコピー

だったようだ。
うーん…痛々しい…
弟のバイト先は、コンビニなんだぞ?
そこで、仕事の効率が悪いと弟に言われたから反撃したのだろう。
弟も俺と同じで学歴に価値を感じてないので
あーバカだねコイツって思ったようだ。
学歴ってのは、気にしているヤツは物凄く気にするようなんだが…
興味のない者にとっては、へぇーすごいねってなもんだ。

———-

この東大法学部卒の男性は
間違いなく司法試験に受かっていない。
なぜなら受かったらコンビニで働いていないから。
しかもバイトで。

話によると
法学部というのは司法試験に受かれば
即卒業の資格を得ることができるそうだ。
卒論を書かなくても単位が足りなくても。

ということから彼は司法試験に
1度は挑戦したはずです。
卒業しても試験なら毎年誰でも受けられるので
私ならどこかの法律事務所で働きながら
司法の勉強を続けるのだが、
彼はコンビニで働くという道を選んだ。

ということは弁護士の道をあきらめたのだろう。

その理由は2つある。

1、司法試験は超難しいから。
2、日本一とされる東大ではない他の大学卒で
試験に合格した奴がいる法律事務所で働くなんて
東大卒のプライドが許さないから。
(お前東大卒なのに試験受かってないの?)

世にはいろんな職業があるので
彼にはいろいろ挑戦して自分の道を定めてほしいが
おそらくダメだろう。
なぜなら挑戦には失敗が伴うので
東大卒が失敗したら恥ずかしいと思われるのが怖いから。

ふと思い出したけど
2003年だったか私がバイトしていた居酒屋に
ビールの営業マンが来た。アサヒだったかな。
個人店オーナーの店主がどこの大学?と聞いたら
東大卒だと言う。
オーナーは高校中退なので
東卒営業マンが頭を下げるの見て
ほくそえんでいた。

就職難の時代だったので
やむを得ず入社だったと思う。
営業マンなんて苦労が多いから
本当は別の仕事に…
その人は今どうなっているのか知りませんが、
ビール業界も厳しいので
「こんなはずじゃなかった」
と思っているでしょうね。

どんな優秀な人であっても
斜陽産業に入ったら収入は伸びません。

ちなみに東大卒の創業者はなぜか少ない。
(敬称略)

・故藤田田(日本マクドナルド)
・笠原健治(mixi)
・松本大(マネックス証券)
・西川潔(ネットエイジ)
・孫泰蔵(ガンホー)
・高島宏平(オイシックス)
・出雲充(ユーグレナ)
・村上世彰(村上ファンド)
・中退ですが堀江貴文(ライブドア)
など

その理由も2つ

1、頭脳が働くのでリスクの計算が上手だから。
(起業よりも官僚や一流企業に就職した方が安全)
2、起業して失敗したら後ろ指さされて恥だから。

東大卒のプライドなんて捨ててしまえばいい。
この混沌とした世界経済の中で生きていくには
その経歴はかえって邪魔になる。
挑戦心を殺すから。

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