孤独な寝たきり老人の魂の叫び

「どうかワシを無視せんでくれ!!」
「そんなに邪険に扱わんでくれ!!」
「ワシだって生きておるんだぞ!!」
「すでに金もなくなり身内は去った」
「糞の始末もできんし風呂にもよう行けん」
「誰かの支えが必要なんじゃ!!」
「金も地位も名誉も何もいらぬ!!」
「そんなもん、あの世には持ってけん」
「一人でいい。誰かの助けが必要なんじゃ!!」
「人間、一人ではよう生きていけんもんじゃの」
「ワシには誰もおらん」
「我がまま勝手に生きておったからのう」
・・・・・
「このまま寂しく死んでしまうのか?」
「死にたい。今すぐ死にたい」
「いっそ殺せ!!」
「殺せ、殺せ、ワシは死にたいんじゃ!!」
「お願いじゃ、殺してくれ!!」
・・・・・
・・・・
・・・
「“愛”だけでいい」
「ただ“愛”だけでいいんじゃ」
「ワシが欲しいのは“愛”なんじゃ!!」
「この老いさらばえた身体を指で触れるだけでいい」
「いや、ただ愛でた瞳で見つめてもらえばそれだけでもええ!!」
「ワシという存在をどうか除け者にせんでくれ!!」
・・・・
・・・・
「最後はやはり“愛”なんじゃ!!」
「“愛”されて終わりたいんじゃ!!」
「“愛”だけがすべてじゃった!!」
「生まれてくる意味も“愛”を知るため」
「ワシは愚かじゃった!!」
「どうして気づけんかったんじゃろう?」
「この期に及んでそれを知るのは愚かであった」
・・・
「あん時どうしてあんなこと言っちまったんだろう?」
「なぜあんなことをしちまったんだろう?」
「悔やんでももう遅いのう」
「人生やり直せるものならやり直したいなぁ」
「寂しく死ぬ。きっとバチが当たったんじゃろうて」
「因果応報か、神様はこの世を平等に創っておるのう」
「お迎えが来るのをこうやっておとなしく待つしかない」
「いつ来るんだろうかねぇ、ふーぅ」
・・・・
・・・
「何であれ、すばらしい人生じゃったよ」
「こんな人生でも意味があった」
「生まれてきたことに感謝したいなぁ」
「母ちゃん、産んでくれてありがとな」
「親孝行できんで堪忍な」
「今度生まれ変わったら孝行いっぱいするからな」
「約束だ。必ずするからな」
・・
「いろんな奴らに出会い別れてきた」
「多くの人に迷惑かけて生きてきた」
「みんなごめんな、本当にすまんことをした」
「でもありがとな」
「こうして生きてこられたのもみんなのおかげや」
「感謝してもし尽くせないな」
「みんなにありがとう」
「人生にありがとう」
「ありがとう、ありがとう、すべてにありがとう…」
「神様ありがとう!!」
・・・
・・

これは私の創作です。
これでも文学部ですから。

【読者からのコメントがあります】
—–
多過ぎる爺婆が日本を滅ぼす。

呆け老人&寝たきり老人を
殺して創ろう
明るい日本
—-
これはほんのジョークだと思います。

コメント

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